フジファブリックというバンドについて
近頃、12月24日が近づくにつれて、私はフジファブリックというバンドのフロントマンを務めていた志村正彦さんのことを思い出していた。
フジファブリックは日本のロックバンドだ。
「若者のすべて」という代表曲があり、この曲は様々なアーティストによってカバーされているので、知っている人も多いことと思う。
このフジファブリックのボーカル兼ギターを務めていた志村正彦さんは、2009年12月24日に29才の若さでこの世を去ってしまった。
当時、友人の勧めでフジファブリックの音楽をよく聞いていた私にとって、そのニュースは衝撃的なものであり、知った瞬間のことはいまだによく覚えている。
その後のフジファブリックは、ギターの山内総一郎さんがボーカルとして歌い始め、現在でも活動している。
シングル曲はなんとなく聞いていたし、アルバムも一応音源としては入手していたのだが、どうにも曲を聞くと志村さんのことを思い出してしまうためか、全曲は聞いていなかった。
それが、最近何を思ったのか、山内さんがボーカルになってからのフジファブリックのアルバムを1曲目から最後の曲まで通して聞いた。(※ミニアルバムを除く)
新生フジファブリックとも言うべきか。この3枚のアルバムは、それまでのアルバムと比べてやはり曲の傾向は違う。ボーカルも、作詞作曲も別の人が行ってるから当然である。
(志村正彦さんが存命中も山内さんやベースの加藤さんやキーボードの金澤さんが作詞作曲に携わることはあったが、それらの曲でさえ今のフジファブリックとは違うように思える。)
けれども、私はこの三枚を聞くことによって、フジファブリックの魅力―ポップスとロックを融合したバラエティ色に富んだ曲―は変わらないのではないかと思ったのだ。
どの曲も、「フジファブリックらしさ」がどこかしらに生きているように思えた。
去年の武道館公演でのライブ以来、フジファブリックのライブには行っていないが、ぜひまた行きたいと思う。
そのときは今の彼らの曲を聞いて楽しむかもしれないし、志村さんがいたころの曲を聞いて、音楽は永遠だなんて思って感傷に浸るかもしれない。もしくは普通に楽しんでいるかもしれない。ああ変態的な曲調だなあとかなんとか思って。
最後に、志村さんが生前最後にフジファブリックとして出した曲である、「Four Seasons」という曲を紹介したい。
この曲はthe yellow monkeyのカバーであり、イエモンのトリビュート盤に収録されている。
残念ながらフジファブリックが歌ったものが見つけられなかったので、以下の音源は原曲のものになる。
最近職場の上司の影響でイエローモンキーも聞きつつあるのだが、それはまた別の話になるので割愛する。
最初フジファブリックがイエローモンキーのカバーをすると知ったとき、全くイメージがつかなかった。
曲風も全然違うし、合うのかどうかがあまり推測できなかったのだが、聞けば聞くほど何かしらの感情が胸にこみ上げてくる。
2009年12月24日から約6年が経って、新しいフジファブリックのアルバムを聞いて、志村さんの生前最後の曲*1も聞いて、時は進んでいると実感する。
来年はどんな音楽に出会えるのか、楽しんで色々なものを聞いていきたい。
*1:志村さんの死後、「MUSIC」という製作途中だったオリジナルアルバムがリリースされているので、遺作ではない